まなぶ

 概ね晴れ空の京都東山です。今日は一粒万倍日です。取り組んでいる仕事が万倍の成果になるといいですね。

 さて、六波羅蜜の最後の6番目の「智慧」についてです。智慧のお修行とは、どんなことをすればいいのかと考えますに、「智慧を絞って、アイデアを出す」などといいますから、物事をよく考えるというようなことになるのでしょうか。辞書には「物事をありのままに把握し、真理を見極める認識力」と書いてありますので、認識力を高めるお修行になりそうですが、今までの布施、持戒、忍辱、精進、禅定とは少しニュアンスが違うようです。

 六波羅蜜の智慧については、いろいろと解説されていますが、私は、気づくとか、正しい判断能力を養うことではないかと思います。日ごろから、布施、持戒、忍辱、精進、禅定を心がけて平常心を保っていれば、損得なく冷静に物事を見られて、正しい判断が自然とできるようになるのではないでしょうか。

 天台宗の「一隅を照らす」や「忘己利他」とはどんなことなのかとか、毎日の暮らしの中で、色々な立場に立つことができ、様々なものの考え方、見方ができるようになって、どうすることが最適なのかがわかるようになれることだと思います。その為にも、六波羅蜜のお修行はセットになっているのだと思います。

 六波羅蜜のお修行を積むことで、知らず知らずのうちに円満な人格者に近づいていけるのだと思いますよ。今日も楽しい一日を。