絵馬

絵馬
 曇り空の京都東山です。今朝も開門と同時にお参り下さりありがとうございます。昨日は護摩木のおはなしでしたが、今日は絵馬についてです。護摩木では伝えきれないお願いは絵馬のご奉納をおすすめします。

 もともと絵馬は、何かを祈願するときや、願いが叶った御礼に、神社に奉納するもので、様々な絵が描かれた木の板のことです。古代、神様は神馬(しんめ)という馬に乗って人間世界にやってくると考えられていて、神社に本物の生きた馬を献上してご利益を頂戴しようとしていたそうです。

 平安時代には観世音菩薩も馬に乗ってお出ましになるという説が広まり寺院にも絵馬を納めるようになります。その後、本物の馬の代わりに、土で作った馬形や、木で作った板立馬を奉納するようになり、さらには簡素化され、絵を描いた馬(=板)に変化し、江戸時代になって家内安全や商売繁盛といった身近なお願い事を書いて奉納する風習となります。その後は、現在のように様々なデザインの絵馬が作成されるようになったようです。

 絵馬にお願い事を書くときは、裏側に油性ペンを使って、縦書きでも横書きでも決まりはありませんので、自由に手紙を書くようにご自身の言葉で書きます。文章の最後には、住所氏名年齢を書きます。都道府県名、イニシャルでもかまいませんが、奉納した日は必ず書きましょう。

 そして、絵馬掛けに願意が見えるように掛けて、仏さまにお参りして完了です。お願い事が叶えば御礼状の絵馬を書きに、再びお寺にお参りしましょう。

 絵馬は「奉納する」ものですが、寺社によって様々な形、デザインがありますので、集めてみるのも楽しいかもしれませんね。今日も楽しい一日を