施餓鬼壇の五色幡

 快晴の京都東山です。今日も最高気温は38℃の予想です。台風が徐々に近づいてきているようで、近畿は14日(月)から次第に雨や風が強まり、15日(火)を中心に大荒れの天気になる予報です。

 さて、お盆に寺院では施餓鬼会が営まれることと思います。施餓鬼壇が設えられ、「黄・緑・赤・白・紫」の五色幡が掲げられます。この五色幡は、餓鬼を救う如来を表します。 飢えや渇きに苦しむ餓鬼を招き、 安らかにするために壇上に掲げます。同時に方位も表します。

南:寶勝如来   餓鬼たちのむさぼりの心を捨てさせ穏やかにします。仏の不思議な力によって、一切の煩悩と苦しみを消し去り、福と智慧が得られます。

東:妙色身如来   餓鬼たちのみにくい姿を美しくします。仏の妙なる力によって、煩悩にまみれた姿で苦しむ者を円満でふくよかな姿に戻します。

西:甘露王如来  餓鬼たちに甘露のような仏の教えを注ぎます。仏の慈悲の心によって、潤いのある甘露のような教えを注ぎ、真の安らぎを与えます。

中央:廣博身如来 餓鬼たちの口と喉を広げ、食べ物を食べられるようにします。傷つき満たされない心のため何も食べられず、教えを受けられなかった餓鬼たちを智慧という食物で満たします。

北:離怖畏如来  餓鬼たちの恐怖心を全て取り除き餓鬼道から離れさせます。妄念が生みだす恐怖心のために凍りついた心を融かし、やすらぎを与えます。

 今日は、玄関先や庭先で、素焼きのお皿にオガラをのせ、火を灯してご先祖さまをお迎えします。ご先祖さまは目には見えませんけれども、想像力をはたらかせたり、第6感を発達させるなどして?心づかいができるようになりたいものですね。今日も楽しい一日を。