盗難防止の日

 昨夜半から雨が降り続いています京都東山です。明日の十三夜のお月さんは拝めますでしょうか。さて今日は、「盗難防止の日」ですね。「とう(10)なん(7)」の語呂合せから、平成15(2003)年、日本損害保険協会によって制定されました。全国で車上狙い、自転車盗難、住宅侵入盗難などの防止啓発運動が行われるようです。

 京都で有名な盗賊といいますと、石川五右衛門がいますね。安土桃山時代に出没した盗賊で、都を中心に荒しまわり、豊臣秀吉の手勢によって捕えられ、12月12日、京都三条河原で親子、親族、部下らとともに見せしめのため、釜茹の刑にて処刑されたということで有名です。その後、様々な伝説、物語が生まれ、多くの演劇や小説として、今も扱われていますよね。お墓は雙林寺から歩いてすぐの大雲院さんにあるんですよ。(通常非公開)

 それで、石川五右衛門にちなんで、京都では、「逆さ札」という盗難除けのおまじないがあります。「十二月十二日」と書いた紙札を逆さまに貼ります。これは、泥棒は夜な夜な屋根を伝って天井裏から忍び入るので、お札を逆さ向きに貼ることで、下からは反対でも、泥棒からは屋根の上からその逆さ札を見ることになり、十二月十二日と読めるわけです。つまり、この日にちを見せることで「おまえも、石川五右衛門と同じ目に遭うぞ」と脅かして、泥棒を戒めるのです。

 このように京都には玄関口に、「角大師のお札」や「十二月十二日」の御札が貼ってあるところがよくありますので、ぜひ、探してみてください。今日も楽しい一日を。