道元忌

道元禅師荼毘御遺跡塔
 今日も曇り空の京都東山です。気温が多少低く過ごしやすくなっています。ここ数日、夜中のエアコンは不要で、虫の声が聞こえるようになってきました。秋の気配でしょうか。

 さて今日は、鎌倉時代の禅僧で、曹洞宗の開祖である道元さま(1200~1253年)の忌日(旧暦)です。禅宗という言葉もありますが、禅宗と言う宗派はなく、坐禅を主に修行する宗派の総称で、曹洞宗、臨済宗、黄檗宗などを指します。

 雙林寺花月庵南隣には、「道元禅師荼毘御遺跡塔」があります。「曹洞宗高祖道元禅師荼毘御遺跡之塔」「曹洞宗高祖道元禅師は内大臣久我通親の子、十三才の春叡山に上り出家得度、天台の教学を修め、更に内外の智識に道を訪ね遂に大宋国に渡って天童山の如浄禅師より釈迦年尼仏正伝の仏法を相続して帰国せらる。後興聖寺、永平寺を開山日本曹洞の初祖也、建長四年秋病を発し翌年京に帰り西洞院高辻の俗弟子覚念の邸に病を療ぜらるゝも八月廿八日御歳五十四才で遂に遷化せらる。直ちに合龍を天神裏の小庵に移し遺弟等東山赤築地の当処に於いて荼毘に付す。爰に京都府下の法孫報恩の微意を表し謹んで建之」などと書かれています。

 この辺りは、三条天皇中宮妍子または一条天皇中宮彰子の火葬地ではないかともいわれていますので、鳥辺野的な場所だったのかもしれませんね。現在は柵で囲まれ立ち入りできないようになっています。今日も楽しい一日を。