年越しそば


 雪がちらつく寒い京都東山です。さて、大晦日を迎えました。あるアンケート調査によりますと、「今年は〇〇するぞ」という抱負を掲げて新年をスタートしたはずが、42%の人が、その抱負を忘れてしまったことが明らかになり、その抱負を覚えていたとしても、達成できた人は20%以下であることが判明したそうです。一時の思いつきになってしまいますので、スケジュール帳などに書いて常に目に入るようにしておかないとダメなようですね。

 さて、今晩は年越しそばをいただきますが、ちょっと調べてみました。年越しそばについては諸説あるようですが、江戸時代の前~中期から始まったと考えられているようです。元禄年間、江戸日本橋の越後屋呉服店を詠んだ「百人のそば食う音や大晦日」や1750年の俳諧師・服部嵐雪の句にも「蕎麦うちて鬢髭白し年の暮」とあり、その頃から大晦日にそばを食べる風習が始まったとみられるそうです。

 なぜそばなのか、については、「細く長く寿命を延ばし、家運も伸ばす縁起物だから」とか、「畑のそばは風雨に当たっても起き直ることから、物事に失敗しても盛り返す」とか、「他の麺類よりも切れやすいことから、一年間の苦労や借金を年内に切り捨てて、翌年に持ち越さないようにする」などの説があるそうです。

 京都は「にしんそば」を食べます。にしんは「二親」と当て字され、カズノコのように「二親からたくさんの子どもが生まれるように」と「子孫繁栄」の願いが込められています。

 年越しそばを食べながら一年を振り返り、新年がいい年であるよう祈るとしますか。今日も楽しい一日を。