ピカールキレー

 曇り空の京都東山です。年末には檀信徒の方々にお集まりいただいて、仏器磨きを実施していたのですが、今年も中止といたしました。では、誰が仏器を磨くのかといいますと、私とお大黒ということになりまして、全部でおよそ100点ほどある仏器を磨くことになります。

 仏器磨きといえば、「ピカール」です。研磨剤で表面を磨くといいますか、削るのですね。これは確かにキレイになるのですが、どうにも力が必要で、疲れ果てて腕が動かなり数日かかります。また、彫金されているところは実に苦労するところで、歯ブラシや楊枝を使ってもなかなかキレイになりにくいのです。

 で、今年もホームセンターへピカールを買いに行きましたら、隣に「ピカールキレー」なる商品が並んでいました。浸けるだけでキレイになると謳ってあります。これなら、労力が減って簡単に仏器が光るぞぉと期待して買って帰りました。早速、ピカールキレーを薄めて浸してみますと、なんということでしょう、すぐに表面が光りました。彫金部分も簡単に光ります。すごいです。写真は浸して引き上げただけの状態ですが、境目がわかりますでしょうか。

 ただですね、時間をかけて磨くことも修行のひとつなので、こうも簡単にキレイになるのはいかがなものかと思ったりもするのですよね。ということで、お仏壇の仏器を磨かれるときはお試しになってください。今日も楽しい一日を。

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