報恩感謝

雙林寺 聖天供物台
 青空の京都東山です。新型コロナウィルスも一応の収まりで、京都にはたくさんの観光客が来られるようになってきました。とはいうものの、外国人はまだまだ少ないので、今が旅立つチャンスなのかもしれません。もちろん、感染対策の油断は禁物ですが。

 そんな折、「コロナでご無沙汰していました」と、聖天信者さまが報恩感謝のお参りに来られ、果物を御供えされました。「聖天さまにはいつもおかげを頂いています」とのことです。

 まず、寺院に祈祷を依頼された時は、自宅でも怠ることなくご供養と祈念、勤行を行うべきです。そして、お願いごとが成就した時や、何か思わぬありがたい出来事が起こったなど、御霊験を頂戴したと感じた時には、直ぐに報恩感謝の誠を捧げにお参りに行きましょう。祈祷を依頼された場合は、「御礼の祈祷」を申し込まれることをおすすめします。

 よくあるのが「そのうち御礼参りに行こう」などと、延び延びにしたり、「もういいっか」とか、忘れてしまうことです。こうなっては本物の信仰とは言えません。実際に心の底からお聖天さまの有難さを感じたのならば、何らかの方法でこの有難い喜びに対して感謝を行動で示しましょう。お参りの他にも、ご利益は独り占めするのではなく、周りの人たちへのお布施も大切です。一つの事を叶えて頂くごとに、感謝の誠を捧げる事によって、自分の信仰が篤くなり、また、聖天さまとの結びつきも一層深くなっていくのだと思います。

 何も、聖天さまにはお願いごとを叶えて頂くだけの存在ではなくて、毎日、仏道を歩むことができ、悪いことに巻き込まれず過ごせていることも聖天さまのおかげなのではないでしょうか。 おんきりぎゃくうんそわか 今日も楽しい一日を。