我がために…

 今日は晴れ空になりました、京都東山です。伝教大師さまは死に臨んで、弟子たちに「我がために仏を作ることなかれ、我がために経を写すことなかれ、我が志を述べよ」(私が亡くなったからといって、私のために仏を作ったり、お経を写すなどして供養することよりも、私の志を後世まで伝えてもらいたい)

 他方、お釈迦さまは自灯明の教えを説かれました。伝教大師さまも法華経を礎にして、自分のことより、他の多くの人々の幸せを最後まで祈られたのだと思います。

 私はこの二つのお言葉以外によく思い出す言葉として、一休さまの「死にとうない」があります。高僧だった一休さまだけに奥深い意味が込められているのかどうかわかりませんが、もっと生きて悟りをひらきたいと思われたのか、もっと生きて法を説きたかったのか。単に、長生きしたかっただけなのか。はたまた。禅問答ですね。

 偉人と呼ばれた方のお言葉は、私たちに生きるということを教えてくださいます。今日も楽しい一日を。