一隅を照らそう

 新型コロナウイルス感染症対応自粛生活お疲れ様です。連日の報道からお亡くなりになられた方々のご冥福と共に、懸命に御尽力くださる医療従事者のみなさまの安全と、感染者の方々の一刻も早い回復を、さらには早期終息を今日も雙林寺からお祈りいたしております。

 天台宗には「一隅を照らす」という言葉があります。 伝教大師さまが残されたお言葉で、「一隅を照らす、これ則ち国宝なり」と続きます。

 一隅とは、片すみを指し「片すみの誰も注目しないような物事にも、精一杯取り組む人こそが国の宝、すなわち尊い人だ」という意味です。自分のいる場所で一隅を照らしていくこと、一人ひとりが役目、役割を果たすことで、それらが関わりあって積み重なって世の中が出来上がっていきます。チームワークとか時計の歯車のイメージです。

 今、私たちができる「一隅を照らす」に基づく行動のひとつは、新型コロナウィルス感染拡大防止に努めることだと思います。いわゆる3密を避ける、不要不急の外出を避ける、マスク着用、手指の消毒など、散々言われてうんざりのところもありますが、改めて「一隅を照らす」ということを生活に取り入れて行動することとはどういうことなのか、考えたいものです。一隅を照らし続けることはしんどいことです。今日も楽しい一日を。