| しょうぐうさん |
そして、「冒険家の日」だそうです。現代のように交通機関が発達していなかった時代は、海外へ旅行に行くことは命がけの「大冒険」だったと思います。
その冒険の記録として「世界三大旅行記」と呼ばれるものがあります。
- マルコ・ポーロの『東方見聞録』
- 玄奘三蔵の『大東亜西域紀』
- 慈覚大師円仁の『入唐求法巡礼行記』
です。
「世界三大旅行記」のうち2つが仏法を求めて旅をした僧侶の記録です。天台宗の慈覚大師円仁さまと西遊記のモデルになった三蔵法師玄奘三蔵さまの記録です。
ところで、お釈迦さまはといいますと、何不自由のないお城の暮らしを捨てて、「生・老・病・死」という誰も解決できなかった精神世界へ旅立たれました。
過酷な苦行の末、お釈迦さまは極端な苦楽に偏らない「中道(ちゅうどう)」にたどり着き「悟り」をひらかれたのです。この冒険の最大の敵は、猛獣などではなく、自分自身の心に潜む「貪瞋痴(とんじんち)」といわれる煩悩でした。お釈迦さまはそれらを力でねじ伏せるのではなく、ただ静かに見つめて受け流しました。外側ではなく、内なる心に意識を向ける、これこそが仏教における「冒険の達成」です。
古い経典には「犀の角のように、ただ一つ歩め」という言葉があります。未踏の地へ赴くことだけが冒険ではありません。今日、自分の感情や心の癖にふと気がづき、一歩深い自分へと足を踏み入れることも立派な冒険です。私たちは誰もが人生の開拓者です。お釈迦さまの心の地図を片手に、少しワクワクしながら毎日探検してみましょう。今日も楽しい一日を。
