半夏生

 

しょうぐうさん

 昨夜から雨が降って昼前にあがった曇り空の京都東山です。今日の暦には「半夏生(はんげしょう)」とありました。「半夏」という植物が生え出す頃ということでした。カラスビシャクと言われる、生薬にもなる植物のことだそうです。

 関西では、田に植えた苗がタコの足のように地に根付いて豊作になることを祈り、タコを食べる習慣があります。縁起物としてだけでなく、タウリンを豊富に含むタコは、暑い夏を過ごす体を、元気にしてくれるわけです。

 また、この「半夏」は仏教とも関係がありました。この時期インドで行われる僧たちの修行「安居(あんご)」に由来しています。「雨安居(うあんご)」、「夏安居(げあんご)」ともいうのですが、「安居(あんご)」とは、もともと、インドで雨期を迎えると、植物が育ち、小さな虫たちも活動し始めるので、僧侶が托鉢などで出歩いて草木や虫たちを踏みつけたりしてはいけないということで、寺に籠って学問中心の修行に励んだことです。心を安んで居するという意味があります。

 夏安居の修行は3か月間ですが、始まりを「結夏(けつげ)」、終わりを「解夏(げげ)」といって、そしてその中ほどを「半夏」と呼ぶのです。このお修行、日本では天武12(683)年に始まり、一般寺院には中世の頃にひろまっていったようです。現在でも各宗派で、様々な安居が行われています。今日も楽しい一日を。