月見団子

 くもり空の京都東山です。今日は天台宗務庁での会議に出席してきました。YouTubeを活用して何かできないかとあれこれ企画中なのです。

 ところで、今年の「中秋の名月」は10月6日ですね。旧暦では7月から9月が秋とされ、その真ん中にあたる8月15日は「中秋」と呼ばれました。また、この日に見える月は特に美しいため、月見団子やススキ、里芋などをお供えして、収穫への感謝や豊作を祈る行事が行われました。 

 月見団子について検索していましたら、面白い記事がありました。お団子は、三方やお皿に山盛りにされて御供えされますが、その数が決まっているそうなのです。みなさまのところは、何個でしょうか。15個ですか。それとも12か13個ですか。それともどれでもない?

 もちろん、この数のどれかでないといけないわけではないそうですし、それ以外の数というところもあるようです。15個は関東に多く、12個は関西に多いそうです。なぜこれらの数字なのかを推察すると、おそらく15個は「十五夜」の15で、12個または13個という数は、お月見をする年の月数、閏年かどうかなのではないかと書いてありました。

 それから、興味深いのは、団子の大きさです。現在の月見団子は、食べやすいサイズですが、「江戸府中絵本風俗往来」という本によると、「団子は大きさ径(わたり)三寸五分より小さきは二寸余りとなす」とあるそうです。径三寸五分といえば直径約10cmほどで、二寸余りであっても直径約6cmです。おにぎりじゃあるまいし、これを15個積むことも作ることも大変そうです。今は機械で量産されていますけれど、昔の人は思いを込めて、その思いをお月さまに伝えようと作ったのでしょう。そして、お月見の後は集まった人たちみんなで分け合って、あれこれ話ながら食べたのでしょうね。この形も関東と関西ではちがうようです。

 昔の人たちも自分たちの思いを伝えようと、誰かのプレゼントを探したり、手間暇かけて何かを作ったりしていたのでしょう。今も変わりありませんね。今日も楽しい一日を。