四諦・八正道

しょうぐうさん
 快晴の京都東山です。今日の暦には、「納め金毘羅」とあります。薬師如来さまを守護する十二神将や大般若経を守護する般若十六善神のメンバーである宮毘羅大将(くびらたいしょう)と同一視されている仏教でも重要な守護神です。雙林寺近くの安井金毘羅神社では行事が行わていることでしょう。

 さて、お釈迦さまが悟られた日にちなんで、その内容をご紹介していますが、今回は「四諦(したい)」「八正道(はっしょうどう)」です。「諦」という漢字は、あきらめるのではなくて「シャタイヤ」という言葉の訳語で、真理を明らかにするという意味です。

  1. 苦諦(くたい)…人生の真相は苦であるという真実
  2. 集諦(じったい)…苦の原因は自己の欲望煩悩であるという真実
  3. 滅諦(めったい)…一切の欲望・煩悩を断じ滅して、それから解放されれば、悟りの境地に達することができるという真実
  4. 道諦(どうたい)…悟りの境地に達する実践法が八正道であるという真実

 悩み事や苦しいことは毎日ありますけれど、「私の運命だからしょうがない」とかいう前に、まずは原因を突き止める必要があるといわれたのです。それは、私たちのこだわり、思い込み、決めつけなどがその原因にあるんだということですね。

そして、八正道(教えの実践)とは、

  1. 正見(しょうけん)…正しい物の見方をしましょう
  2. 正思惟(しょうしゆい)…正しく考えましょう
  3. 正語(しょうご)…正しい言葉遣いをしましょう
  4. 正業(しょうごう)…正しい行いをしましょう
  5. 正命(しょうみょう)…正しく健全な生活を送りましょう
  6. 正精進(しょうしょうじん)…正しい努力をしましょう
  7. 正念(しょうねん)…真理を求める心を忘れないようにしましょう
  8. 正定(しょうじょう)…安定した迷いのない境地に入れるよう心がけましょう

です。

 「お釈迦さまの教え」などといいますと、難しい思われたかもしれませんが、実は、常識過ぎて拍子抜けされたでしょうか。しかし、実行するのはそうそう簡単ではないように思えます。その前に八正道の項目を記憶するのも大変ですし。今日も楽しい一日を。