比叡の大護摩

伝教大師大尊像
 曇り空の京都東山です。本日は新月となります。満月、あるいは新月の日に護摩を修すれば祈願が成就しやすいとされています。

 今日と明日は、比叡山西塔にある峰道広場の伝教大師大尊像前で、「比叡の大護摩」が行われています。千日回峰行者である大阿闍梨さまを大導師に仰ぎ、世界平和・人類共生とみなさまの心願成就が祈られ、併せて新型コロナウイルス感染症などの疫病終息と感染した方々のご平癒をお祈りする特別修法の法要も開催されるということです。

 護摩は、ご存知の通り、火壇を設けて護摩木を焼き、密教の作法によって祈祷を行うものです。古代インドのバラモン教において火を焚いて神を祀り、魔を除き、福を求めるために行われた供犠がもとになっています。護摩の炎を、真理、智慧にたとえて、この火によって、煩悩や魔害を焼き尽くすとされています。

 みなさまが願い事を書かれる木は「添護摩木」「護摩木」と呼びまして、燃え盛る炎に投じられることで煩悩が燃え尽きます。転じて、願い事が叶うということです。どこかの寺院で護摩木を見つけられましたら、願意と住所氏名年齢を書いて、祈願をお申し込みください。雙林寺ではホームページから護摩木のお申し込みを受け付けておりますので、ご利用いただけますと幸いです。今日も楽しい一日を。