菊渓菊

キクタニギク
 曇りの京都東山です。今日は「一粒万倍日」です。新しいことを始めたり、取り組んでいることを見直す日です。万倍の成果になるといいですね。

 さて、写真は、「キクタニギク」です。別名「アワコガネギク」といいます。「円山公園キクタニギクプロジェクト」に賛同しましたところ、本堂前に置いていただきました。

 もともと雙林寺の南側を流れる「菊渓川」沿いに自生していた菊で、このことが和名の由来となっています。晩秋に多数の小さな黄色い花を咲かせます。恐らく今月いっぱいは花を楽しめると思われます。京都では西山、北山にも自生地があり、観賞用に珍重されました。また、花や若い葉に良い香りがあり、香料や薬用(民間薬)、 食用ともなりました。

 しかしながら、昭和前半頃には野生で見られなくなり、2022年版京都府レッドデータブックには、絶滅危惧種とされ、菊渓川では絶滅したと記されました。そこで「円山公園キクタニギクプロジェクト」が立ち上げられ、東山での復活を目指す取り組みがなされています。

 東山の高台寺山と東大谷山との間の谷間を「菊渓」とよび、そこを菊渓川が流れています。都林泉名勝図会の雙林寺長喜庵のページには「菊渓」の文字があり、川からの引き込みだと思われますが、水が流れている様子が描かれています。ちなみに、「キクタニ」は、菊渓、菊谷、菊澗とも書かれます。

 このように雙林寺ともゆかりのある菊渓菊を、ご参拝の折にご鑑賞いただければと思います。今日も楽しい一日を。